ビュクリュカレ

松村 公仁 アナトリア考古学研究所研究員

第12次ビュクリュカレ遺跡発掘調査(2021年)を開始しました

本年度の発掘調査は5月27日に開始しました。今回の大きな目的の一つは、2019年に地中探査で確認された城壁に囲まれた都市の外側の建築遺構群調査です。新たに発掘区を設置し調査を進めますが、城壁の外にはどんな建物があり、どんな役割を果たしていたのかを調査・解明することは都市の構造を理解する上で重要です。

ビュクリュカレ遺跡

ビュクリュカレ遺跡

岩山上の城塞区での調査では、2019年に前15世紀の印章が出土したヒッタイト時代文化層の発掘を行う予定です。この時代は、ヒッタイト王家により執り行われた儀礼と関連するフリ語粘土板儀礼文書の時代に相当し、ビュクリュカレ遺跡の本質に迫れるものと期待します。この調査と並行して、楔形粘土板文書片と印影の多くが出土している鉄器時代城壁外側を発掘します。ここは破壊されたヒッタイト文化層の土で埋められており、さらなる粘土板文書や遺跡の古代都市名と関連付けられるような重要な遺物の出土が期待されます。

ビュクリュカレ遺跡 発掘区

ビュクリュカレ遺跡 発掘区