カマン・カレホユック

大村 幸弘 アナトリア考古学研究所長

第31次カマン・カレホユック発掘調査(2016年)途中経過2

北区 ピット群と前期青銅器時代の建築遺構

北区 ピット群と前期青銅器時代の建築遺構

第31次カマン・カレホユック発掘調査も終盤に入りました。北区、南区でも予想以上の成果が出ているのが何よりです。北区では、ここ数年、前期青銅器時代(前3千年紀)の文化層の発掘を集中的に行っています。いたるところでピットが確認されていますが、それと同時にそのピット群に切られた形で幾つかの建築遺構が確認されていますし、今シーズン出土した建築遺構の床面からは比較的大きめの瓶形の土器が2点出土しました。また、南区では、初期鉄器時代がほぼ完掘し前2千年紀の文化層に入りました。ここでも驚くほどの数のピット群が顔を出し始めており、それに切られる形で前2千年紀の建築遺構が出土し始めています。この建築遺構が果たして前2千年紀の何時頃のものなのかは現在大いに討論をしているところです。ピット内からは幾つもヒエログリフ付きの印影が出土していることなどを考えますと、この建築遺構はヒッタイト古王国時代かヒッタイト帝国時代に年代付けられると思います。調査も最終段階になりますと、出土遺物を博物館に納める作業があります。納める前に、遺物の実測、撮影があり研究所の中は今大忙しというところです。(2016年9月5日)(大村幸弘)

南区 ピット群と前2千年紀の建築遺構

南区 ピット群と前2千年紀の建築遺構


第31次カマン・カレホユック発掘調査(2016年)途中経過

カマン・カレホユック2016年

カマン・カレホユック遺跡

第31次カマン・カレホユック発掘調査は、7月のシェケルバイラム(砂糖祭)の後に本格化し、現在、北区と南区で盛んに作業を行っているところです。特に、ここ一ヶ月で、北区では前期青銅器時代後半の火災層を中心に発掘を行っておりますし、南区では前2千年紀後半、ヒッタイト帝国時代のものと考えられる建築遺構に焦点を合わせ調査を進めています。前者の火災層を中心とした発掘調査では、前期青銅器時代後半に年代付けられるアリシャル第3様式土器、インターメディアット土器等の彩文土器がかなりの数で出土していることが注目されます。これからの作業は前期青銅器時代の建築層を明確にするとともに、今後は出土した彩文土器を建築層ごとに分類する作業を行いたいと考えています。また、南区で確認されている前2千年紀後半、つまりヒッタイト帝国時代の建築遺構がかなり広範囲に渡っていることがこの一ヶ月の調査で明らかになってきています。今シーズンは、南区における帝国時代の建築遺構の全体像を把握することに集中したいと考えています。

カマン・カレホユック2016年

発掘作業

カマン・カレホユック2016年

北区

カマン・カレホユック2016年

発掘作業

カマン・カレホユック2016年

北区

カマン・カレホユック2016年

南区

カマン・カレホユック2016年

発掘作業

7月後半から8月初旬にかけて気温が上昇、かなり厳しい暑さに見舞われていますが、早朝は10度前後と何か秋の気配を感じさせるほどの涼しさです。(2016年8月9日)(大村幸弘)


第31次カマン・カレホユック発掘調査(2016年)開始

カマン・カレホユック2016年

発掘現場作業員募集の様子

カマン・カレホユック2016年

発掘調査初日

第31次カマン・カレホユック発掘調査が始まりました。6月23日〜7月1日まで北区を保護していた屋根を取り外す作業を行いました。保護屋根をかけていたこともあり、これまでの調査で出土した建築遺構、断面の保存状態は良好で一安心しました。7月4日、一ヶ月続いていたラマザン(断食月)が終わり、シェケルバイラム(砂糖祭)が始まり、研究所のあるチャウルカン村も大賑わい。発掘現場の作業もバイラムに合わせて休みに入りました。7月11日から作業を再開、現在北区と南区の2発掘区で調査を行っています。北区では、一番深い箇所で前期青銅器時代、南区では初期鉄器時代とヒッタイト帝国時代、アッシリア商業植民地時代を調査中です。日中の暑さも35度前後とアナトリア高原も本格的真夏を迎えたようで、連日快晴が続いています。(2016年7月14日)(大村幸弘)

カマン・カレホユック2016年

クリーニング作業

カマン・カレホユック2016年

クリーニング作業

カマン・カレホユック2016年

クリーニング作業

カマン・カレホユック2016年

クリーニング作業